description（ディスクリプション）とは？

ホームページを運用する上で、「description」という言葉を耳にする機会は多いかと思います。では、このdescriptionタグとは一体何なのでしょうか？そして、なぜホームページの運用において重要視されているのでしょうか？

このセクションでは、descriptionタグの基本的な役割と、SEOの基本要素であるtitleタグとの違いについて、詳しく解説していきます。

descriptionタグの役割

descriptionタグ、正式にはメタディスクリプション（meta description）と呼ばれるこの要素は、検索エンジンの検索結果ページ（SERP）に表示される、各ウェブページの内容を要約した説明文のことです。通常、titleタグの下に、数行にわたって表示されます。この短い文章は、ユーザーが検索結果を見た際に、そのページが自分の求めている情報を含んでいるかどうかを判断するための重要な手がかりとなります。そのため、ユーザーの興味を引きつけ、クリックを促すための「広告文」のような役割を担っています。魅力的なdescriptionは、クリック率（CTR）の向上に直結し、結果としてホームページへの流入数を増やすことに貢献します。

titleタグとの違い

descriptionタグとtitleタグは、どちらも検索結果ページに表示される重要な要素ですが、その役割と表示場所には明確な違いがあります。titleタグは、検索結果の最上部に表示されるページのタイトルであり、そのページが何についての情報であるかを端的に示します。一方、descriptionタグは、そのタイトルの下に表示される、より詳細な概要説明文です。titleタグが「見出し」だとすれば、descriptionタグは「本文の冒頭部分」のようなイメージです。SEOにおいては、titleタグが検索順位に直接的な影響を与える要素として重視される一方、descriptionタグは直接的な順位決定要因ではありませんが、クリック率を向上させることで間接的にSEO効果を高める役割があります。

このように、descriptionタグとtitleタグは、それぞれ異なる役割を持ちながら、検索結果におけるホームページの表示において重要な要素を担っています。どちらも適切に設定することで、ユーザーにページの内容を効果的に伝え、クリックを促すことができます。

descriptionはSEOに効果がある？

前のセクションでは、descriptionタグの基本的な定義と役割、そしてtitleタグとの違いについて解説しました。しかし、「descriptionタグはSEOに直接効果があるの？」という疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。結論から言うと、descriptionタグはGoogleの検索順位を決定する直接的な要因ではありません。しかし、間接的にSEO効果を高める上で非常に重要な役割を果たします。このセクションでは、descriptionタグがどのようにSEOに貢献するのか、そのメカニズムを詳しく解説していきます。

クリック率とSEOの関係

検索結果に表示されるtitleタグとdescriptionタグは、ユーザーがあなたのホームページを訪問するかどうかを判断する最初の情報源です。ここで、ユーザーの検索意図に合致し、かつ魅力的な説明が提示されていれば、クリック率（CTR：Click Through Rate）は向上します。クリック率が高いということは、検索エンジンに対して「このページはユーザーのニーズに応えている」というポジティブなシグナルを送ることになります。Googleは、ユーザーにとって価値のある情報を提供しているページを評価するため、クリック率の向上は間接的に検索順位の向上に繋がる可能性があるのです。つまり、ユーザーが「このページを見てみたい！」と思わせるdescriptionを作成することが、SEO戦略の重要な一部となります。

descriptionが検索順位に与える影響

前述のとおり、descriptionタグ自体はGoogleの検索アルゴリズムにおいて直接的なランキング要因として扱われているわけではありません。しかし、間接的な効果は決して小さくありません。魅力的なdescriptionは検索結果でユーザーの目を引き、クリックを促す役割を果たします。クリック率（CTR）が高まることで、「このページはユーザーの関心を集めている」というポジティブなシグナルが検索エンジンに伝わり、結果的に評価の向上につながる可能性があります。さらに、クリック後の滞在時間やサイト内回遊などのユーザー行動が改善すれば、総合的なユーザー体験（UX）の向上にも寄与します。
descriptionタグは順位を直接押し上げる要素ではありませんが、ユーザー体験を通じてSEO全体を底上げする重要な要素といえるでしょう。

効果的なdescriptionの書き方

ここまでdescriptionタグの基本的な役割やSEOにおける重要性について解説してきました。では、具体的にどのように記述すれば、検索結果からのクリック率を高め、ホームページへの流入を増やせるのでしょうか？

このセクションでは、効果的なdescriptionタグを作成するための実践的なノウハウを、文字数の最適化、キーワードの配置、魅力的な表現方法、そして具体的な記述例を交えて詳しく解説します。

文字数の最適化

descriptionタグは、検索結果画面でユーザーに表示される重要な要素ですが、その表示される文字数には上限があります。この上限は、PCとスマートフォンの画面サイズによって変動するため、注意が必要です。一般的に、PCでは全角約120文字、スマートフォンでは全角約70～80文字程度が表示されることが多いとされています。

しかし、Googleのアルゴリズムは常に変化しており、表示される文字数は保証されるものではありません。そのため、最も重要な情報やキーワードは、前半（前半の70～80文字程度）に含めるように意識することが重要です。これにより、画面サイズに関わらず、ユーザーに伝えたい内容が伝わりやすくなります。

情報が途切れてしまわないよう、伝えたいメッセージを簡潔にまとめ、最も伝えたいことから記述する練習をしましょう。

キーワードの配置

descriptionタグには、ユーザーが検索するであろうキーワードを自然に含めることが重要です。しかし、不自然にキーワードを詰め込む「キーワードスタッフィング」は、ユーザー体験を損なうだけでなく、Googleからの評価を下げる可能性もあります。

キーワードを自然に配置するためのコツは以下の通りです。

• ユーザーの検索意図を理解する: ユーザーがどのような目的で検索しているのかを想像し、そのニーズに応える言葉を選びましょう。

• 文章として自然な流れを作る: キーワードを無理に挿入するのではなく、文章全体の意味が通るように組み立てます。

• 関連キーワードも意識する: メインキーワードだけでなく、関連性の高いキーワードも自然に盛り込むことで、より多くの検索クエリに対応できるようになります。

例えば、「description 意味」というキーワードで検索しているユーザーに対して、「descriptionタグの意味を解説」というように、検索意図に沿った自然な形でキーワードを配置することが効果的です。

魅力的な表現

descriptionタグは、検索結果に表示される広告のようなものです。ユーザーの目を引き、クリックを促すためには、魅力的なコピーライティングが不可欠です。

以下のテクニックを参考に、クリックしたくなるdescriptionを作成しましょう。

• 具体的なメリットを提示する: ユーザーがそのページを読むことで何を得られるのか、具体的なメリットを提示します。「〇〇が解決できる」「〇〇がわかる」など、読者のメリットを明確に伝えましょう。

• 行動喚起（CTA）を促唆する: ページへの訪問を促すような言葉を入れます。「詳しくはこちら」「今すぐチェック」といった直接的な表現だけでなく、「～を知りたい方は～」「～でお悩みの方へ」といった形で、自然にクリックを促すことも有効です。

• 疑問形を活用する: ユーザーが抱えている疑問を代弁するような疑問形を使うことで、共感を呼び、「答えを知りたい」という気持ちを刺激します。「descriptionタグの意味は？」「SEO効果はあるの？」といった形です。

• 数字や固有名詞を入れる: 具体的な数字（例：「3つのステップ」「5つのポイント」）や、サービス名、商品名などを入れることで、情報の具体性が増し、ユーザーの興味を引きやすくなります。

具体的な例

これまでのポイントを踏まえ、いくつかのウェブサイトを想定したdescriptionタグの記述例を挙げます。

例1：SEO対策サービスを紹介するホームページ

• 良い例: 「【無料相談受付中】ホームページのSEO効果を向上させるdescriptionタグの書き方を徹底解説！クリック率UPの秘訣と設定方法まで、初心者でもすぐわかるSEO対策の基本をプロが伝授します。」

  • （ポイント：具体的なメリット「クリック率UP」、ターゲット「初心者でもすぐわかる」、権威性「プロが伝授」、緊急性「すぐわかる」、行動喚起「無料相談受付中」）

• 悪い例: 「SEO対策 description SEO効果 クリック率 ホームページ 運用 メタディスクリプション 文字数 設定方法」

  • （ポイント：キーワードの羅列で意味不明瞭、ユーザーメリットがない）

例2：地域密着型のカフェのホームページ

• 良い例: 「【〇〇駅徒歩5分】こだわりの自家焙煎コーヒーと手作りスイーツが自慢のカフェ。落ち着いた空間でゆったりとしたひとときを。ランチメニューも充実。テイクアウトも可能です。」

  • （ポイント：立地情報、具体的な商品・サービス、雰囲気、利用シーンの提示）

• 悪い例: 「カフェ 〇〇 ケーキ コーヒー ランチ メニュー テイクアウト 営業時間」

  • （ポイント：上記同様、キーワードの羅列）

例3：ECサイト（アパレル）

• 良い例: 「最新トレンドのレディースファッションをお手頃価格で！ワンピース、ブラウス、スカートなど、豊富な品揃え。毎日新作入荷。今なら〇〇円以上で送料無料！あなたにぴったりの一着を見つけよう。」

  • （ポイント：ターゲット層、商品の具体例、価格帯、特典（送料無料）、行動喚起）

• 悪い例: 「レディースファッション 通販 ワンピース スカート ブラウス セール 安い 新作」

  • （ポイント：上記同様）

これらの例を参考に、あなたのホームページの目的やターゲットユーザーに合わせて、最も効果的なdescriptionタグを作成してみてください。

実務で役立つdescription運用のポイント

ここでは、descriptionタグを実際のホームページ運用で効果的に活用するための実務的なポイントを紹介します。単に「設定する」だけでなく、検索結果での見え方や更新タイミングまで意識することで、より成果につながるdescription設計が可能になります。

検索語によって自動生成される場合がある

Googleはユーザーの検索クエリ（検索語）に応じて、ページ内テキストから自動的にスニペットを生成することがあります。そのため、手動で設定したdescriptionタグが必ず表示されるわけではありません。とはいえ、適切にdescriptionを設定しておくことで、Googleがより関連性の高い文章を抽出しやすくなります。

重複したdescriptionを避ける

カテゴリーページやタグページなど、複数ページで同じdescriptionを使い回すと、検索エンジンが内容を区別しづらくなります。ページごとに内容を簡潔にまとめ、重複を避けるようにしましょう。特にWordPressでは、SEOプラグインやテーマ設定で一括出力される場合があるため注意が必要です。

冒頭70～80文字に「誰向け・何がわかる・読む理由」を盛り込む

検索結果で実際に表示される文字数は限られているため、冒頭70～80文字に「誰向けの記事か」「何がわかるのか」「今読むべき理由（新情報・期間限定など）」の3要素を盛り込むと効果的です。これにより、ユーザーが自分ごととして捉えやすくなり、クリック率の向上につながります。

制作・運用で使える書き出しテンプレート

descriptionを書く際に迷ったら、次のテンプレートを活用するとスムーズです。短いながらも伝えるべき要素をバランス良く盛り込めます。

【対象読者】が知りたい【トピック】をやさしく解説。
【結論・得られる成果】を紹介し、【手順・ポイント数】で具体的に理解できます。
最短で知識を得たい方はぜひチェックを。

このテンプレートをベースに、ページの目的やターゲットに合わせてカスタマイズすることで、短時間で質の高いdescriptionを作成できます。

descriptionの設定方法

ここまでdescriptionタグの重要性や効果的な書き方について解説してきましたが、実際にどのように設定すれば良いのでしょうか？ ここでは、HTMLで直接記述する方法と、WordPressなどのCMSで設定する方法の2つに分けて、具体的な手順を解説します。

HTMLへの記述方法

ウェブサイトのHTMLソースコードにdescriptionタグを直接記述する方法です。これは、HTMLの基本的な構造を理解していれば、比較的簡単に行えます。

<head>
  <meta name="description" content="ここにあなたのウェブサイトの概要を簡潔に記述します。キーワードを含め、ユーザーの興味を引くような魅力的な文章を作成しましょう。">
</head>

上記のコード例のように、<head>セクション内に<meta name="description" content="ここに説明文">という形式で記述します。content属性の値として、設定したいdescription文を入力してください。

ポイント:

• name属性は必ずdescriptionに指定します。

• content属性に、設定したい説明文を入力します。

• description文は、後述する「効果的なdescriptionの書き方」を参考に、具体的かつ魅力的に記述しましょう。

WordPressでの設定方法

WordPressを利用している場合、テーマの機能にdescription設定が含まれているか、またはSEOプラグインを導入することで簡単に設定できます。

1. SEOプラグインを利用する場合（例: Yoast SEO）

多くのWordPressユーザーが利用している「Yoast SEO」などのSEOプラグインを導入すると、投稿や固定ページの編集画面の下部に、descriptionタグを入力する欄が自動的に追加されます。

• プラグインのインストールと有効化: まず、WordPressの管理画面から「Yoast SEO」などのプラグインを検索し、インストールして有効化します。

• 投稿・固定ページの編集: 投稿または固定ページの編集画面を開くと、画面下部にYoast SEOの設定項目が表示されます。

• メタディスクリプションの入力: 「Yoast SEO」の項目内にある「メタディスクリプション」の欄に、設定したいdescription文を入力します。プレビュー機能を使って、検索結果でどのように表示されるかを確認しながら調整できます。

2. テーマに機能が搭載されている場合

一部のWordPressテーマには、管理画面から直接descriptionを設定できる機能が備わっています。お使いのテーマのドキュメントや設定画面を確認してみてください。一般的には、「外観」メニューや「テーマオプション」などに設定項目があることが多いです。

どちらの方法でも、検索結果に表示されるdescriptionを自分でコントロールできるようになります。ご自身の環境に合わせて、最適な方法を選択してください。

descriptionに関するよくある質問

ここからは、descriptionタグに関して読者の方が抱きやすい疑問や不安に、Q&A形式でお答えしていきます。descriptionタグの必要性や、titleタグとの比較など、よくある質問に答えることで、descriptionタグへの理解を深め、より効果的に活用するためのヒントを提供します。

descriptionは必ず書くべき？

結論から言うと、descriptionタグはSEOにおける「必須項目」ではありません。Googleの検索エンジンは、descriptionタグが設定されていない場合、ページのコンテンツから自動的にmeta descriptionを生成します。しかし、この自動生成されるdescriptionは、必ずしもユーザーの検索意図に合致するとは限らず、クリック率の向上に繋がりにくい場合があります。

効果的なdescriptionタグを設定することで、検索結果に表示される snippets（検索結果の概要文）をコントロールできます。これにより、ユーザーにページの内容を的確に伝え、クリックを促すことが可能です。クリック率の向上は、間接的に検索順位にも良い影響を与える可能性があるため、descriptionタグは「必須ではないが、設定することが強く推奨される」と言えます。特に、競合サイトとの差別化を図りたい場合や、特定のキーワードでのクリック率を高めたい場合には、積極的に設定すべきです。

descriptionは頻繁に変更しても良い？

descriptionタグは、ページのコンテンツ内容が大きく変わった場合や、より効果的な表現が見つかった場合に更新することは問題ありません。しかし、頻繁すぎる変更は避けるべきです。Googleは、ページのコンテンツとdescriptionタグの内容が一致していることを重視しています。短期間に何度もdescriptionタグを変更すると、Googleがページの評価を安定させることが難しくなる可能性があります。

更新する際は、以下の点に注意しましょう。

• コンテンツの変更との連動: ページの内容を更新した際に、descriptionタグも合わせて見直すのが効果的です。

• 効果測定: 更新後にクリック率などに変化があるかを確認し、必要であれば再度調整します。

• 根拠のある変更: 変更する際は、よりユーザーの検索意図に合致するか、魅力的な表現になっているかなど、明確な根拠を持って行いましょう。

descriptionとtitleタグ、どちらが重要？

SEOにおけるdescriptionタグとtitleタグは、どちらも検索結果に表示される重要な要素ですが、その役割と重要度には違いがあります。一般的に、titleタグの方がSEOにおける直接的なランキング要因として重要度が高いとされています。

titleタグは、検索エンジンのクローラーがページの主題を理解するための主要な情報源であり、検索順位に直接的な影響を与えます。一方、descriptionタグは、検索順位に直接的な影響を与えるわけではありません。しかし、検索結果におけるクリック率（CTR）に大きく影響します。ユーザーはtitleタグとdescriptionタグを見て、そのページが自分の求めている情報を含んでいるかを判断し、クリックするかどうかを決定します。

したがって、どちらか一方だけを重視するのではなく、両方を最適化することが重要です。

descriptionタグとtitleタグの比較

まとめると、titleタグは検索順位に直接影響する「ページの看板」、descriptionタグはユーザーにクリックを促す「お店のキャッチコピー」のような存在です。どちらもホームページの集客に欠かせない要素であり、両方を最適化することで検索流入の最大化が期待できます。

まとめ：descriptionを活用してホームページを改善しよう！

ここまで、descriptionタグの基本的な役割から、SEOにおける重要性、効果的な書き方、そして設定方法までを詳しく解説してきました。descriptionタグは、検索結果に表示されるホームページの「顔」とも言える存在であり、その内容次第でユーザーのクリック率が大きく左右されます。

改めて、descriptionタグを最適化することのメリットをまとめると、以下のようになります。

• 検索結果でのクリック率向上: ユーザーの興味を引き、クリックを促す魅力的なdescriptionは、ホームページへの流入を増加させます。

• ホームページへのアクセス数増加: クリック率の向上は、直接的にホームページへの訪問者数増加に繋がります。

• 間接的なSEO効果: クリック率の向上は、Googleなどの検索エンジンに「ユーザーに支持されているページ」と認識され、結果的に検索順位の向上に繋がる可能性があります。

• ホームページの目標達成: アクセス数の増加は、コンバージョン率の向上や売上増加といった、ホームページの最終的な目標達成に貢献します。

descriptionタグは、titleタグと並んで、検索エンジンからの流入を増やすために非常に重要な要素です。両者の違いを理解し、それぞれの特性を活かした設定を行うことが、ホームページ運用の成功の鍵となります。

このように、descriptionタグとtitleタグはそれぞれ異なる役割を持っています。descriptionタグは、ユーザーに「このページを見てみたい」と思わせるための広告塔のような役割を担い、titleタグは、ページの内容を正確に伝えるための看板のような役割を担います。どちらか一方だけでなく、両方を適切に設定・最適化することが、ホームページのパフォーマンスを最大限に引き出すために不可欠です。

ぜひこの記事で解説した内容を参考に、あなたのホームページのdescriptionタグを見直し、改善してみてください。効果的なdescriptionタグの設定は、ホームページの集客力を高め、ビジネスの成長に繋がる強力な一歩となるはずです。